いろいろ旅してまわるOLのブログ。

海外も国内も。旅ホリックなブログです。

【イラン】テヘランの地下鉄はインドだった編

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タブリーズからテヘランまで夜行列車に乗ってやって参りました。

*前回の記事はこちら

早朝にテヘランに到着しましたが、実はこの日の夜にシーラーズへ向けて出発しようと策を練っています。そしてじわじわとイスファハーンに近づいていきます。いっしっしっし!

イスファハーンはイランの有名な世界遺産で、世界史の教科書にどどーん!!と載っている場所であります。高校生だった頃の少女もろきちはそんなイスファハーンを教科書で見ていつか絶対に行ってみたい…とひそかに胸を焦がしていたのでありました。

ひとまず夜まで休める宿を探そうと思いまして地球の歩き方に載っていた「マシュハド」という宿を訪ねることに。

市内のエマームホメイニ広場につけば、あとは徒歩で行けると書かれていたのでそこを目指したいんだけど、行き方がわからず。

朝のテヘラン駅前を颯爽と歩くイラン美女に思い切って声をかけてみます。鼻筋がすーっと通っていて、本当に綺麗…ため息が出ちゃう…

もろ「あ、あの、エマームホメイニ広場にはどうやったら行けますか?」
美女「あそこから出てるバスに乗って。あなた女性だからバスには後ろから乗らないとダメよ」

イランはいろんな場面で男女の区別がはっきりとされているようであり、わたしもそのルールに従います。

バスの真ん中には大きな壁があり、その壁で女性席と男性席とが区切られていました。乗客はみな無言、ただバスのエンジン音が聞こえるだけ。なんとも言えないピリッとした空気。

そんな空気感のバスに揺られて15分ほど、エマームホメイニ広場付近に到着です。ちなみにこの区間のバス料金は5000リアル。


5000リアルて。日本円で約16円。16円て。


その後地球の歩き方を片手に、カメラ屋さん、ペンキ屋さんなどに道を聞きながら目的の宿に到着!!!

なにが驚いたって、その宿のスタッフの方がナインティナイン岡村さんにくりそつ。え、本人?だよね?と自分の目を疑うレベルの激似ぶり。あと言動も本人に寄せているのか、すごくそれっぽい。

しかも岡村さん(勝手に岡村さんと呼ぶ始末)日本で働いていたことがあるらしくて、日本語ペラペラ。こんな形でなつかしき祖国を思い出すことになろうとは…

宿で2時間ほど仮眠をとりまして、その後同じ宿に泊まっていた日本人の女性と一緒にご飯を食べに行くことに!なんとこの方とはトルコのイラン大使館でたまたまお会いした方で、またこの宿で再会したのでした。なんというミラクル!!

宿近くのローカルレストランでケバブとサフランバターライス、スープをいただきます。

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これまでの旅のお話などをシェアするなどして美味しく楽しいお食事でした。そのまま彼女とは別れ、わたしはシーラーズ行きのバスチケットを買いに地下鉄でバスターミナルへ。

*イランの地下鉄を利用するにあたって、学んだことがあります。*

地下鉄はいつもギュウギュウに混んでいて、男性同伴者のいない女性(特に外国人の女性)は女性専用車両に乗らないと痴漢されまくります。あろうことか、6〜7人から同時に痴漢をされるというすさまじい破壊力の体験をしました。女性のみなさん、海外での地下鉄利用の際は女性専用車両に乗りましょう…

バスチケットを購入し、宿に戻って再び夜行バスに備えて仮眠。なんだか今日はうまくいかないことが多かったなぁ…と天井を見ながらうとうと。

次の記事に続きます。

【イラン】首都テヘランへ夜行列車で行こう編

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3日間ほど滞在したタブリーズでしたが、これから首都テヘランを目指してまいります。

*前回のお話はこちら


ステイさせていただいたパパとママと涙のお別れ。パパママ、、お別れの時泣いてくれてありがとう…。また必ずお会いしましょうね。日本にもいつか来てください。我が家にぜひ遊びに来てください。本当にありがとうございました。

列車に乗って、キョロキョロウロウロしながらも自分の席を発見。4人1部屋の個室になっている模様。

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眠る時はベットが4つ作れるようになっていて、いいね!!こういうタイプのお席に座るのは初めてだ!

インドでは6人掛けの指定席に謎に12人が座ったりしていて、そんなのに巻き込まれて指定席買ったもん負けな経験をしたので、こりゃ超絶贅沢なことですよ。

参照:尋常じゃない人の数でごった返すインド列車の指定席車両

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もうすぐ出発。車両おしゃれだなあ。というのもイランの列車の多くはヨーロッパ(特にドイツ?ときいた)で使われていたものを再利用しているのだとか。雰囲気でてるよね。良い感じ。

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電車が動き出すとしばらくして、スナック(ちょっとしたチョコケーキ)とドリンクがサーブされました!この上なくうれしいサービス!

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しばらくは外の景色を廊下で楽しみます。

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しばらくして席に戻り、部屋の人たち(部屋の構成としては3人家族と日本人1人の合計4名)と世間話をしながら、もごもごおやつとジュースを楽しんでいると今度は食事を販売しに来る人がきて、「お食事はいかがですか〜?」と。

ひとつお願いします!と言いかけた瞬間、前の席のご婦人が「4つお願いします」と食事を4人分注文。

ご婦人「私たちからのささやかな歓迎よ。イランに来てくれてありがとうね

(´;ω;`) 泣きそう。なんと素敵なひとたちの多い国なんだろう…(´;ω;`) 

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お食事の内容はイラン風のチキンフライドライス、デザートのカスタードプリンでした。バターがしっかり使われていてディープな味わい!美味しくいただきました。ご馳走様でした!

日がくれると車内の雰囲気も少し変化してきます。

f:id:magicalmysterytour2019:20140223170447j:plain*ブレブレで申し訳ないです。

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遠くの方に光が見えます。街があるのかな。高速道路かな。なんだろう。今どのあたりを走っているのかなぁ。

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テヘランの到着が早朝なのであらかじめ、こっそり持ち歩いている可愛い金平糖のラッピングギフトをみなさんに配って(旅の間は多めに持ち歩いています)早めに就寝いたしました。

金平糖みなさん気に入ってくれたみたいでよかったぁ(*´ω`*)

次の記事に続きます。

【イラン】タブリーズのバザール探索編

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イランの第4都市、タブリーズに来ておりまして、スーパーリッチ老夫婦のご自宅に泊めていただいております。

*前回のお話はこちら


タブリーズでは、もっぱら老夫婦ファミリーと一緒に過ごしておりましたが中東のマーケットである「バザール」を探索してきました。

じゃん!頭ぐるぐる巻きでおでかけモード!

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バザールまで行く途中に見かけたシュールな光景がこちら。

闘っているのか。何かと闘っているのか。

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イランではやっぱり女性のひとり旅はかなり異様な光景に映るらしく、いろんなところで冷やかされたりする。歩いているだけで「WHISPER!」とか言われる。(生理用ナプキン、的な)冷やかし方、少々えぐいんとちゃうか。


さあさあバザールの建物です。

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バザール入り口はこちらです!的な?余談だけどペルシャ語って右から左に読むんだって!

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ちなみに屋外バザールはこんな感じで賑わっております。なんでも揃いそう!

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中に入って行きます。奥行きがすごいんだなこれが。

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ほらなんか照明の感じも雰囲気あって良き!

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食品、電化製品、衣料品、生活用品、なんでもあります。

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露天で売られているこちらは、大根(カブ?)を超絶甘く煮たもので、現地の人たちはスナック感覚で食べるのだそうです。

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買って食べてみます。

パクっ

……。

も、文字通り砂糖で煮つめた大根だ…

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額縁の中に文字があって、絵っぽいけど絵ではなくて。なんだろこれ、不思議。「にんげんだもの。みつを」的なやつなのか。

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もちろんお野菜も新鮮なものが揃っています。いいね!!



バザールの帰りに首都テヘラン行きの夜行列車チケットを購入です。今回はちょっと奮発してセカンドクラスに乗車することにしましたふっふー!乗車料金は…

340,000イランリアル=約12.5アメリカドル(2014年2月当時)ほどでございます。

やす!!!!
ちょっと短いですが、一旦ここらで。次の記事に続きます。

【イラン】国境で石油王夫婦に出会う編

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国境に到着しましていよいよイランに入国でございます。

*前回のお話はこちら

 
イミグレーションの入り口で迷彩の軍服を着たガーディアンのお兄さんにパスポートをくまなくチェックされます。

舐め回すように2分ほどかけてパスポートを見た後ひとこと、「Welcome to Iran.」と歓迎のお言葉をいただきました。

さらに奥に進んでゆき、正式に入国審査を受けます。

オフィサー「何しにイランにきたの?」「未婚なのに、ひとりで来たの?」「どこに泊まるの?」「どれくらいイランにいるの?」「ふーん、大学生なんだ、何勉強してるの?え、英文学?作家になるの?

わたし、にこやかに淡々と答える。入国拒否だけは勘弁だからね。


それで、イランの次はどこに行くの?


ドキッ……

言えない…イスラエルに行こうと思っているなんて…口が裂けても言えない…

もろきち「えーっとまだ決まってなくて、グリース(ギリシャ)に行こうかな〜でもまだ確定ではなくて〜(ゴニョゴニョ)」

オフィサー「は?なに?グリースってなに?」

もろきち「えっと、地図を思い出していただいて、、トルコの西側に隣接している国なのですが…」

オフィサー「うーん、よくわからないなあ」とどこかに電話をし始める。

航空券を出せと言われたらどうしよう。ガクブル。


電話を切り終わったオフィサー。

ま、次の目的地はとりあえずトルコってことにしときます笑

まじなん?そんなテキトーでいいんですか?

ということでとりあえず無事イランに入国することができました。イミグレーションを出ると、当たり前だけど、看板の文字が変わった!

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イミグレーションを出て、キョロキョロウロウロしていると老夫婦がわたしに声をかけてきてくれた。

老夫婦「わたしたちタブリーズに住んでいて、これから家に帰るところなんだけど、もしよかったら一緒にタクシーに乗っていかない?」

なんと!私もタブリーズに行きたいと思っていたのでした!ぜひご一緒させてください!!

そんなこんなでタブリーズまでタクシーで行くことになりました。*タブリーズとはイラン第4の都市で、日本でいう福岡と似た規模の街でございます。

でもここからタブリーズまで車で約6時間弱かかるというお話だったので、タクシー代めちゃくちゃ高くなるんじゃ…(白目)

もろきち「あの…タクシー代っていくらくらいになりますか…(心臓ばくばく)」

タクシー運転手さん「200,000イランリアルだよ

200,000リアル=6.5アメリカドル(2014年2月当時)

おでこを撃ち抜かれた。
安すぎじゃね?ガクブル

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老夫婦「イランは石油の国だからね、ガソリンがとても安いのよ」

サイレント失神している私に、老夫婦が続ける。

「ねえ、あなたはるばる日本から1人で来たのね。もしよかったらだけど、タブリーズでの宿がまだ決まっていないなら、わたしたちのおうちにいらっしゃいよ。日本のことがとても大好きなの。大歓迎よ。」

ええっ!!そんな…見ず知らずの外国人なのに…いいんですか…

「娘が結婚してもういないから、その部屋で休んでね。あなたはわたしたちの2人目の娘よ。」

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タクシーから見える神がかった光景を見ながら、私はいま起こっていることが現実なのか夢なのかちょっとよくわからなくなりました。

そうしておうちにお邪魔をさせていただくことになりまして。さらに驚いたことには、その老夫婦のご自宅は、石油王ハウスでした。めちゃくちゃ広い。めちゃくちゃ豪華。どうしよう。

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親族のみなさんが集まり、歓迎のミニパーティを開いてくれました。

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自分の身に起きていることがあまりに現実味を帯びておらず、途方にくれますが次の記事に続いてまいります。

【トルコ】ドゥバヤジットに到着、グッバイトルコ!編

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途中、尋常じゃないトラブルにあいながらも、周りのみなさんのお力を借りながらイラン国境の街を目指して移動中でございます。

*前回のお話はこちら

トルコ人の新米パパ男性に付き添われながら、夜行バス車内で少し眠ります。目がさめて窓の外を見てみると、あたり一面、雪、雪、雪。

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新米パパ男性がわたしに何か言っている。でもトルコ語なので「???」となっていると絵を描いて「君はこのバス乗り換えないといけない」ということを伝えてくれた。

バスを乗り換えるのはわたしだけだったようで、バス降車時に新米パパ男性も一緒に降りて、何か秘密の呪文を教えてくれるように「SEMA,OFFICE,SEMA,OFFICE,OK?」と。

何度もこの呪文をわたしに伝え、手を握った後、心配そうにバスに戻って行った。

テシェッキュレデリム。
喉の奥が熱くなりました。またどこかで会えるかな。

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こんなところに午前5時半、ひとり、ぽつねん。誰もいない。50メートル先が見えない。

凍死…というワードが脳裏をよぎる。イランはおろか生きて日本に戻れるんだろうか。そもそも夜行バスの乗り換えって、なに?

深い霧の中を少し歩くと、バスターミナル?のような建物が見えてくる。あの人が言っていたSemaという文字が見えた。

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建物に近づくと、Sema(バス会社)のオフィスがあった。よかった!!!!!!行ってみると

オフィスのおじさん「乗り換え代、10トルコリラ追加で払ってください」と。

ちょっと待って!ドゥバヤジットまでの夜行バス代金は全部払ったはず!何度も確認したからこれはなんだかおかしい。国境直行のつもりだったから、そもそも10トルコリラも持っていない!!


もろきち「10トルコリラ、持ってないです。」
おじさん「それなら持ってるだけ払って。」
もろきち「バス代は全額払ったはずなのですが」
おじさん「払わないなら乗せてあげないよ。」

ポケットガサゴソ。

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↑1.25トルコリラ、1インドルピー、136日本円


もろきち「これしかないです」
おじさん「じゃトルコリラとインドルピーちょうだい。」

日本円はええんかい!なんなら日本円が一番高いけど!1.25トルコリラと1インドルピー合計だいたい50円ほどの価値だで!ええんかいな。(2014年2月当時)

ジャララッとトルコリラとインドルピーを渡すと、にんまりと超満足げなおじさん。もうよくわからんですわ。

そんなこんなで乗り換えバスに乗せてもらえることに。

バスターミナルでぼーっとしているとバスターミナルで働いている少年がチャイを入れてくれて、ご馳走になりました。ほっとあたたかくなりました。

1時間後、乗り換えのバス到着!!

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そうしてもう一度、国境の街ドゥバヤジットを目指してゆきます。

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3時間ほど経ち、ドゥバヤジットに到着!!

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その場で、国境行きの乗合バンに乗り換え目指すはボーダー!いよいよ出国じゃーー!

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イランは目の前でござんす。

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それではこちらで一旦、次の記事につづきます。

【トルコ】バスアテンダントに乱暴されそうになった話編

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無事、トラブゾンでイランビザをGETし、あとは夜行バスで国境に向かうのみ!


*前回のお話はこちら

もうすぐトルコともお別れでございます。メシウマで人の優しい国だったなあ…しみじみ。ということで国境の街、「ドゥバヤジット」を目指して夜行バスに乗車!


ひどく疲れていたので、乗車後まもなく深い眠りについたのでありんす。どれくらいの時間がたったのかわからないけど、いきなり誰かにトントンと肩を叩かれたのです。

 

ほえっ?もう到着?と目を開けるとバス車内は真っ暗で乗客がひとりもいなくなっていました。ただひとりを除いて。

そこに唯一いたのは、バスアテンダントのお兄さん。暗闇の中に、とても近距離に立っているんです。

窓の外を見ると、バスはどうやらサービスエリアのようなところに停まっているようです。状況がよくつかめず混乱するわたし。

と、その瞬間、そのお兄さんがおもむろにズボンを脱ぎピーを露出。わたしにのしかかって来たのです。

血の気サッッッ。


やばい!!!!逃げないと!!!!でも逃げ道は彼に塞がれているやばい!!!ひとまず窓を激しく叩いて叫ぶ。「誰か!!たすけて!!だれか!!!!!」

いきなり大声を出されたことに一瞬ひるんだ様子の彼。その隙をみてバスを降りようと前方に走るけど、バスの扉には内ロックがかかっていました。

あきらめておとなしくしな〜と近づいてくるバスアテンダント。

もうガラスを突破するしかない。めちゃくちゃ叫び声をあげながらガラスをガンガン叩く。助けて!!助けて!!!助けて!!!!!!!

と、レストランの従業員さんがこちらに気づいてバスに近寄って来た。

すると、バスアテンダントはオロオロしはじめ、ズボンをあげてバスの外に走って逃げていったのでした。そして2度と戻ってきませんでした。



その後サービスエリア内のレストランに駆け込むと同じバスの乗客が食事をしたり談笑したりしていて、とりあえず助かった…と安堵のため息。「どなたか英語がわかる方はいらっしゃいませんか(´;ω;`) !!!」と訴えるも英語が話せる人はおらず。

そんな取り乱しまくりの私とは裏腹に、そこにいた人たちは「何を騒いでるんだこのジャポニーは。チャイか、チャイが飲みたいのか。何かの縁だ、俺らがご馳走したるわ。」と。

目の前には湯気のたった美味しそうな熱々のチャイがサーブされます。

そうじゃなくって!!話を聞いてください!!!(´;ω;`) 」という趣旨を身振り手振りで伝えると

彼らの間では「おいみんな、このジャポニーはチャイではなく、ライスプディングが食べたいみたいだぞ!!」という話になったようで、それはそれは美味しそうなライスプディングというデザートもサーブされました。

なんだこの甘そうなプリンみたいなやつは。なんだこれは。

わたしの様子があまりにも尋常じゃなかったため、レストランの店員さんが翻訳機を持って来てくれたのでした。まじグッジョブだよ〜〜!!まじ文明の利器〜〜!!

翻訳機「バスアテンダントに乱暴されそうになりました。怖くてどうしていいかわかりません。どうか助けてください。」

翻訳機を見せると、楽しそうに笑っていたトルコ人乗客一同の表情が一気に凍りつく。皆深刻な顔してどうしたらいいか話してくれている様子。

「大丈夫だよ、君のことはちゃんと目的地まで安全にたどりつけるように俺らが手助けするから」と皆でフォローしてくれたのでした。


(´;ω;`) 


わたしがずっと怯えていたので、乗客の男性はわたしが目的地につくまで付き添ってくれました。もうだめ、涙腺が。この男性ね、赤ちゃんが生まれたばかりの新米パパなんだって。

後からわかったことなんだけど、バスが停まっていたのは、休憩ではなく故障したからなんだそう。代わりのバスが到着するのを皆待っていたんだとか。

職務やら、下手すれば人生やらを放棄して2度と戻ってこなかったバスアテンダントの行方がかなり気になりますが、次の記事に続きます。