今回はなんと、トルコの路線バスでiPhoneを落としそれが無事返ってきた話を書きたいと思います。
そう、あれはイスタンブールを探索し終わり、イズミルという街へ移動した日のこと。
イスタンブールから高速夜行バスに乗り、早朝にイズミルのバスターミナルへ。そこから市内へ向かう路線バスへ乗り換える。
んあ〜ねむい〜フア〜と眠い目をこすっている間に、路線バスは市内に到着。
運転手さんにテシェッキュエデリム(ありがとう!)と告げてぴょいっとバスを降りて、時間を確認するためにiPhoneに手をのばす。
ん?
スカッスカッ
ん?あれ?カバンの携帯用ポケットがスカスカしてる。
ん??ん?!うそ、iPhoneがない…
いーやぁあぁああああぁああ!!(めっちゃ取り乱す)
いやいや待て待てうそだろ、なあうそだと言ってくれよ、なあ!!とカバンをひっくり返してみるけど、やっぱりない。
そういえば、バスを降りる時に「ガゴン。」って足元で音がしたんだけど眠くて気にかけなかったような。あれはiPhoneを落とした音だったのか…(ガクガク)
ああやらかした。iPhoneをなくしてしまった。
…
頭が真っ白になり、ただただ立ち尽くす。
と、とりあえず路線バスの会社に連絡を入れなくては。と震える足で朝6時半のイズミルの街を歩き回る。
英語の通じるホテルがあり事情を話すと、親切なレセプションの方がバス会社へ電話をしてくれた。けど時間は朝6時半。繋がらず。
とりあえずさっき乗った同じ系統のバスの運転手さんに事情を話してみよう…もしかしたらなにか知恵を貸してくれるかもしれない…。
バス乗り場にゆく。次々にバスがくる。
「あのっ、すみません!さっき同じ系統のバスに乗ってそのときiPhoneを落としてしまったみたいなのですが…!」
と言ってみるも運転手さんに英語が通じず、乗客の方で英語を話す方がいて彼に通訳して伝えてくれた。
このときすごくびっくりしたのが、バスの乗客の皆さんと運転手さんが、「これ、どうしたらいいかな」と全員で話あってくれたこと。
運転手さんが「このバスの終点には、バス会社のオフィスがあるから乗って行きな!運賃なんかいらないからはやく乗って乗って」と言ってくれて、乗車させていただくことに。
終点につくと運転手さんが同僚の人たちに電話をかけiPhoneの落し物がなかったかどうかの確認してくれて、オフィスに着くと事情を説明&iPhoneの落し物がなかったか聞いてくれている。。。
だけどやっぱり、いずれも回答としては「iPhoneの落し物はない」とのことだった。
そりゃそうだ、海外でiPhone落として返ってくるなんてそりゃないよなあ…
iPhoneをなくしてしまった動揺&ショックと、ここまで親切にしてくれる皆さん(特に運転手さん)に対しての感謝の気持ち、そしてこれからどうしたらいいんだろう、といろんな感情がごちゃ混ぜになり号泣してしまうわたし。
運転手さんは泣いているわたしを見て「ちょっと待ってて」と、どこかに行ってしまった。しばらくしてふわふわのクロワッサンと湯気の立つチャイを買って戻ってきた。それらを差し出して「これ食べて元気出して、ほら泣き止んで」と。
うーああああああああ( ; ; )もうだめ。もう涙が止まらなくてだめ。もう良い、iPhone見つからなくていいや。
目をパンパンに腫らしてチャイを飲んでいると運転手さんの電話が鳴って、何か話している。電話が終わるとこちらを向いてにっこり笑って何かトルコ語で言った。
私は思わず「ほんとに?」と日本語で言った。運転手さんは「本当だよ、取りに行こう」とトルコ語で言う。
とっても不思議。言葉はわからないのに、しっかりと通じた。
先ほどのオフィスにもう一度行くと、オフィスの人がiPhoneを手渡してくれた。オフィスの人は英語が話せる。
彼は、「なーんにも心配することはなかったんだよ、だってここはトルコなんだから」と言った。その通りだと思った。
その後、運転手さんが「よかったね、もうなくさないようにね。」と言う。思わずふわりと抱きついてしまうとすごく照れ臭そうにしていた。テシェッキュエデリム。ありがとう。
いまだに思い出すと目頭が熱くなってくるような、そんなトルコでの出来事。なんて恵まれているんだろう。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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